浜吉ヤ 六代目 山中昭典プロフィール
家業を通して
地域を盛り上げたい
幼い頃から浜吉ヤの工場が遊び場でした。両親いわく、将来は「鰹節やさんになる!」と言っていたそうです。
高校になるまでは家業を継ぐものだと思っていましたが、大学進学をキッカケに世界が広がり、考え方も変わっていきました。
卒業後は食品関係の商社で丸5年勤め、仕事が楽しくて家業を継ぐ気もなくなっていました。
地元に帰省する度、次第に閑散としていて。仲の良い友達も県外に就職。酒の席でも「仕事がないからしょうがない」というネガティブな声が聞こえてきました。
次第に地元愛が湧いてくるようになり、商売するなら「地域を盛り上げていきたい!」という想いに駆られました。
また家業で販路を広げられる可能性を感じ、帰ってくることを決断しました。
より手に取りやすい商品を
帰省当時の取引先は県内が9割だったのですが、積極的に県外に出向いて取引先を開拓し、現在は6割が県外の出荷と逆転。
取引先を開拓する過程で特に難しかったのは、高知では食卓に頻繁に並ぶカツオの商品自体が、高知県以外では馴染みの薄いものなので、なかなか商品を置いてくれなかったこと。
置いてくれても単発のイベントのみ。売上が安定しなかったため、その状況を打開するために試行錯誤しました。
そこでお土産志向の強かった商品からカツオ製品に馴染みが薄い方でも使いやすく手に取りやすい商品を目指しデザインや商品開発を行い、根気強く食べ方や売り方の提案をしていくうちに、お客さんがついてきてくれるようになり、取引先が増えてきました。
一番は手に取ってもらいやすくすること。間口を広げ回を数刻んで買ってもらえるような商品展開をしています。
特に「子育て世代の共働きの主婦の方」に手にとっていただきたい。
買い物するときの財布は、お母さんが握っていると思うのです。現在はそういった方々にとってキャッチーな商品作りを意識しています。
高知の鰹節屋として
今後は、商品開発に積極に取り組んでいきつつ、業務用として惣菜メーカーさんへの販売にも力を入れていきたいと考えています。
心がけていることとして安心安全はもちろん、高品質の商品をブレなく作ること。
また地元で雇用を増やしていきたいと考えています。
人がいないと街は成り立たない。
少しでも地域のために貢献できることを取り組んでいきたい。